2021 年 53 巻 2 号 p. 164-169
症例は33歳女性.21歳頃に自覚症状のある心室性期外収縮に対して処方されていたコハク酸シベンゾリン100 mgを自殺目的で80錠内服したため,母親に連れられて救急外来を受診した.受診時の意識レベルはJCSⅡ-10で,心電図モニター上wide QRS波形を呈していた.来院後すぐにショック状態となり,心室細動に至った.心肺蘇生に反応しないため,percutaneous cardiopulmonary support(PCPS),補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA2.5®)を導入した.コハク酸シベンゾリン血中濃度の低下を期待して胃洗浄・direct hemoperfusion(DHP)・脂肪製剤投与などを行った.その後,血行動態の改善を認め,第4病日にIMPELLA2.5®を,第6病日にはPCPSを離脱し,第26病日に後遺症を残さず独歩退院となった.