1978 年 10 巻 8 号 p. 773-782
コンピュータによる心電図診断が実用化し,実地臨床に普及しはじめた時期にあたり,その発展経過,現状,将来像を解説した.
ハードウェア(機器)については別稿にゆづり,ソフトウェア,特に診断プログラムについて述べ,かつ,研究目的のものでなく,臨床実用目的のものに力点を置いて説明した.
区分点認識,波形診断,調律診断につき,その概略とともに,現在の問題点,今後の解決方向にふれた.診断論理における決定論的手法と,確率論的手法の得失もあげた
心電図自動診断の精度,信頼度,実用性についても,見解を述べるとともに,最近のトピックスとして,時系列比較診断,データ・ベース,ネットワーク・サービスについてふれた.