心臓
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症例 多源性心房性頻拍症の1乳児例
林 鐘声岡本 力石原 義紀小田部 栄助
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1984 年 16 巻 5 号 p. 484-489

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抄録
1カ月の正常乳児に多源性心房性頻拍症(MAT)が認められた.心不全症状を呈することなく,生後3カ月の時に洞調律となった.今までの小児の報告例を集計し,とくに器質的心疾患の伴わないMAT例について文献的に考察を加えた.その結果,男児に多いこと,呼吸器疾患のあるものがほとんどないこと,新生児期にみられ生後数カ月で消失し洞調律となる例が多いこと,さらにはほとんどの例が無症状で経過するという大きな特徴のあることがわかった.
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