心臓
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症例 手術的に根治し得た高年齢者Lutembacher症候群(ASD+MS)の1例
平井 章三山崎 純一石河 利一郎高見 徹長谷川 純一小竹 寛真柴 裕人谷口 巌荒木 威森 透
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1989 年 21 巻 4 号 p. 436-441

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抄録
比較的高年齢なLutembacher症候群で手術的に根治し得た症例を経験したので報告する.症例は50歳女性.胸部X線で心胸郭比76%,肺動脈拡大を認めた.心電図は心房細動,右軸偏位,不完全右脚ブロック,右室肥大を認めた.心音は,II音の固定性分裂,IIpの充進,第2肋間胸骨左縁で収縮期駆出性雑音および拡張期逆流性雑音を認めたが,openingsnap,拡張期左室充満性雑音(ランブル)は認めなかった.心エコー図では,右室の拡大,心室中隔の奇異性運動を認めドプラ断層法では心房レベルでの左→右シャント血流を検出し心房申隔欠損症(ASD)を確認した.一方,僧帽弁エコー輝度増強,前尖のdorning形成,および拡張期弁後退速度の減少,後尖の前方運動を認め,僧帽弁狭窄症(MS)も認めた.心臓カテーテル検査では,左→ 右シャント率84%であった.手術時Sellors2型MSおよび中等度のASDを確認し交連切開術およびASD閉鎖術を行い術後経過良好である.本症例は,中等度の大きさのASDにMSが合併し右心系の著明な拡大をきたし,心房細動も加わったためにいわゆるsilent MSを呈していた高年齢者Lutembacher症候群の1例で,手術的に根治し得た本邦最高例と考えられ報告した.
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