心臓
Online ISSN : 2186-3016
Print ISSN : 0586-4488
ISSN-L : 0586-4488
研究会 MIC(S)研究会, PTCA後再狭窄予防分科会読影準備会報告Successful PTCA後冠動脈の長期予後―特に浸襲血管の新規病変について― POBAおよびDCA後の再狭窄の特徴
藤井 謙司東野 順彦中土 義章根来 伸治大石 充上田 真喜子
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 31 巻 7 号 p. 538-541

詳細
抄録

脂質介入試験等で冠動脈の経時的変化を造影法により評価する際に,冠動脈インターベンション施行枝の非標的部位をいかに取り扱うべきかを検討するために,POBAあるいはDCA施行例(各99例)を対象に,遠隔期造影所見を対比した.その結果,目視法でもPOBA群3病変(3%), DCA群8病変(7%)で非標的部位に新たに狭窄を生じていた.その組織像は再狭窄病変類似で,非狭窄部位でのバルーンやカッターの作動,あるいはガイドカテーテル操作等による内膜損傷後の組織反応と思われた.0.1mmの精度が要求される定量的冠動脈評価法で評価する場合には,かかる冠動脈インターベンション施行枝は,非標的病変といえども検討対象から除外すべきと考えられた.

著者関連情報
© 公益財団法人 日本心臓財団
前の記事 次の記事
feedback
Top