心臓
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臨床 Fallot四徴症における心室中隔欠損の位置
その心血管造影による診断
岡田 嘉之田所 正路大須賀 洋小泉 誠二八巻 重雄加畑 治伊藤 孝堀内 藤吾高宮 誠
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1974 年 6 巻 11 号 p. 1569-1576

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抄録
Fallot四徴におけるVSDの位置は,infracristal VSDとsubpulmoary VSDとに大別され,ごくまれには室上稜の中央に位置するものもある.根治手術に際して,subpulmoary VSD型のものは,高頻度に右室流出路パッチを必要とすることなどから,VSDの位置診断は外科的に重要である.著者らは16mm X線映画を用いた心血管造影所見と,手術所見を照合し,Fallot 四徴におけるVSDの位置診断をこころみた.これにより,第1斜位像がこの診断に有用であることを知った.Infracristal VSD型は,第1斜位像で肺動脈弁下に室上稜の透亮像が明瞭で,その下にVSDがある.subpulmoary VSD型では,肺動脈弁直下にVSDが存在し,VSDと三尖弁輪との間に室上稜と思われる小さい透亮像がみられた.
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© 公益財団法人 日本心臓財団
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