日本小腸学会学術集会プログラム・抄録集
Online ISSN : 2434-7019
Print ISSN : 2434-2912
第56回日本小腸学会学術集会
セッションID: S3-5
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シンポジウム3 小腸腫瘍・ポリポーシス診療の現状と未来
当院におけるDBEによって診断に至った小腸癌の検討
*石橋 朗加藤 真吾山鹿 渚可児 和仁屋嘉比 康治
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抄録

【目的】

小腸癌は症例数も少なく、診断も困難な疾患である。今回、DBE(double balloon endoscopy) にて確定診断に至った小腸癌症例を報告する。

【方法】

2008年1月~2018年6月の間、当院においてDBEによって診断となった小腸癌(十二指腸癌を除く) の症状経過及び診断に関して考察した。

【結果】

当院にて診断された空腸および回腸癌のうち、DBEにて確定診断に至った9例の検討を行った。CE(Capsule Endoscopy) 先行でDBEを施行した例が3例、他の6例ではCT検査後DBEで診断されていた。臨床症状は腹部膨満感・嘔吐が4例、貧血が4例、主訴無しが1例であった。全例手術が施行され術後化学療法が5例に施行されている。その他4症例は術後PS悪く化学療法まで至らず、緩和病院へ転院となっている。期間内での小腸癌の死亡率は33.3%(3/9 例) と高かった。

【考察】

腹部症状や貧血にて精査され、DBEにて確定診断には至るが、根治的手術は困難であり、術後化学療法まで至らず緩和療法になる症例も多いことが判明した。

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© 2018 本論文著者
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