食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
報文
市販アーモンド粉末におけるカビ分布とアフラトキシン汚染原因菌の解析
見城 智子石手 有佳青山 幸二一戸 正勝
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 48 巻 4 号 p. 90-96

詳細
抄録

市販品としてのアーモンド粉末30点を対象に,カビ類とそこに含まれるアフラトキシン産生菌の分布状況につき調査した.希釈培養法でカビ汚染が認められる試料の菌数は1.0×10 CFU/g以下から8.5×103 CFU/gまで見られた.主な出現菌はAspergillus niger, A. flavus とその近縁菌,Penicillium, Cladosporium, Rhizopus であった.
分離菌株のアフラトキシン産生性をYES-TLC法で検索した結果,B1, B2を産生するA. flavus, A. parvisclerotigenus, B1, B2, G1, G2を産生するA. parasiticusおよびA. nomius の4菌種の多様なアフラトキシン産生菌を検出した.なお,これらの菌の同定には,形態的性状のほか,代謝産物の産生性を考慮して決定した.

著者関連情報
© 2007 公益社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top