食品衛生学雑誌
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GC-ECDによる食用赤色104号(フロキシン)および105号(ローズベンガル)中のヘキサクロロベンゼンの分析
河崎 裕美古庄 紀子建部 千絵久保田 浩樹柳 徳枝安河内 義和森 曜子山下 靖子飯塚 太由高畑 薫高橋 仁一佐藤 恭子棚元 憲一
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2009 年 50 巻 1 号 p. 6-9

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抄録
指定添加物として使用が認められている食用赤色104号(R104)および105号(R105)中のヘキサクロロベンゼン(HCB)の電子捕獲型検出器付きガスクロマトグラフ(GC-ECD)による分析法の検討を行った.色素を水に溶解後,ヘキサンで抽出し,無水硫酸ナトリウムで脱水したものを,試験溶液とした.GC-ECDにおける分離は,カラム InertCap 5MS/NP (30 m×0.25 mm i.d., 膜厚0.25 μm),カラム温度60℃ (1 min)→20/min→150℃ (10 min)→20℃/min→280℃ (5 min),注入口温度260℃,検出器温度300℃,キャリヤーガス窒素,注入方法スプリットレスを用いて行った.R104, R105にHCBを2および5 μg/gとなるように添加し,5分析機関で添加回収試験を実施したところ,平均回収率は,98.2~103.7, RSDrは,2.9~6.0%, RSDRは,4.2~9.3% であった.また,HORRAT値は1未満と室間再現性は良好であったことから,本分析法の妥当性が確認された.
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© 2009 公益社団法人 日本食品衛生学会
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