食品衛生学雑誌
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フルオレスカミン蛍光誘導体化UPLC法を用いたヒスタミン迅速分析法
村上 友規 仲井 菜都希安藤 尚子岡山 明子
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2018 年 59 巻 3 号 p. 121-125

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抄録

測定時間短縮を目的として,フルオレスカミン蛍光誘導体化UPLC法を用いたヒスタミンの迅速分析法を検討した.トリクロロ酢酸を用いて抽出し,遠心分離後の上清をろ過後,固相抽出をせずに蛍光誘導体化し試験溶液とした.移動相にはイオンペアを使用せずに10 mMリン酸塩–アセトニトリル(75 : 25)を用いた.鮮魚,調味料およびそれらの加工品などを対象に妥当性試験を実施し,食品ごとの平均回収率は95.8~117.7%であった.本法は前処理から測定まで迅速に行うことができることから,緊急性を要する食中毒発生時の測定に有用である.

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© 2018 公益社団法人 日本食品衛生学会
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