食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
水産食品より分離された特異な大腸菌について
持永 泰輔
著者情報
ジャーナル フリー

1961 年 2 巻 1 号 p. 75-78

詳細
抄録

(1) 分離菌は陸上汚染のきわめて少ない検体より検出され, その性状が一般大腸菌に比べ, 海水嗜好, 低温至適温度を有することにより, 魚固有の特異の大腸菌と推定される.
(2) 分離菌の生物学的性状は Aerobacter cloacae に最も近いものと思われる.
(3) 選択培地では自然環境より, 37°で直接培養した場合より発育し難い. 従ってこれら菌群の存在は食品衛生面で, 魚介類大腸菌検査に当り考慮すべきものと思われる.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top