食品衛生学雑誌
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食品中の銅クロロフィル及び銅クロロフィリン分析法
牛山 博文西島 基弘安田 和男上村 尚田端 節子二島 太一郎
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1986 年 27 巻 4 号 p. 417-420_1

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抄録

食品中の銅クロロフィル及び銅クロロフィリンの分析法を検討した. 試料を弱アルカリ性とした後, 酢酸エチルで抽出し, シリカゲルカラムでクリーンアップ後, 薄層クロマトグラフィー (TLC) により銅クロロフィルの有無を確認した. 酢酸エチル抽出後の水層は, 弱酸性とした後n-ブタノールで抽出し, TLCにより銅クロロフィリンの有無を確認した. 銅クロロフィルあるいは銅クロロフィリンを確認した場合, 原子吸光法により, それぞれの銅含有量を測定した. 添加回収試験の結果は銅クロロフィルは91~97%銅クロロフィリンは80~97%であった. 検出限度は試料あたりそれぞれ銅として0.1μg/gであった. 本法を市販品に応用したところ, 山菜加工品から銅クロロフィルを検出した.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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