食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
高速液体クロマトグラフィーによるチーズ中のピマリシンの分析法
石川 ふさ子上田 工嶋村 保洋二島 太一郎
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 27 巻 6 号 p. 630-634_1

詳細
抄録

チーズ中のピマリシンの分析法を検討した. チーズの表面部分と内部から, それぞれ10gを秤取し, メタノール-水混液 (4:1) 50mlを加え, ホモジナイズし, 遠心分離を行い, その上清液を試験溶液とした. 定性は試験溶液の紫外部吸収スペクトルを測定し, 318nmの極大吸収の有無を調べた. 定量は逆相カラムによる高速液体クロマトグラフィーを行い, 移動相はメタノール-0.02Mリン酸緩衝液 (3:2), 測定波長は318nmで測定した. なお, 本法による検出限界は試料あたり0.5μg/gであり, 回収率は試料1g当たり2μg及び10μgの添加で89%以上であった. 都内で市販されていた輸入チーズ48検体について調査したところ, 2検体の表面部分からピマリシンを検出した.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top