食品衛生学雑誌
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ムラサキイガイ中の含塩素有機除草剤及び殺菌剤のガスクロマトグラフィーによる同時分析
食品における環境汚染物質に関する研究 (第2報)
村上 保行村田 弘松本 比佐志田中 凉一中澤 裕之藤田 昌彦
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1986 年 27 巻 6 号 p. 641-648_1

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抄録

ムラサキイガイ中の5種類の含塩素有機除草剤 (ジフェニルエーテル系除草剤を含む) 及び2種類の殺菌剤のガスクロマトグラフィーによる同時分析法を検討した. 添加回収率は, 除草剤で85.0~92.6%, 殺菌剤で63.7~74.8%と日常分析法としてほぼ満足すべき値を得た. 本分析法により, 大阪湾 (北港) において採取したムラサキイガイを指標生物として, 1984年7月~1985年11月まで1年5か月間, 上記農薬のモニタリングを実施したところ, 夏期に oxadiazon (含塩素有機除草剤) を初めて検出 (0.20~0.35ppm) した. 検出されたムラサキイガイ中の oxadiazon をGC/MSで同定した.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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