食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
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アスコルビン酸脂肪酸エステルの抗菌作用
加藤 祥子小林 寿渡辺 忠雄
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1988 年 29 巻 5 号 p. 331-335_1

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抄録

合成したアスコルビン酸のカプレート (AC), ラウレート (AL), ミリステート (AM), パルミテート (AP) と市販のステアレート (AS) の抗菌作用並びに抗酸化作用を検討した. その結果, AC, AL, AMは B. subtilis, S. aureus に対して抗菌力を示したがAP, ASは示さなかった. また, E. coliに対してはすべてのエステルが抗菌力を示さなかった. しかし, ACはヘキサメタリン酸塩 (HP) を併用したとき E. coli に対し抗菌力を発現した. しかも0.4%ACと0.2%HPの併用は E. coli に対して致死的に作用した. AC, AL, AM, APはASに劣らぬ抗酸化力を示した.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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