1996 年 37 巻 1 号 p. 14-19_1
多種類の食品に適用できるカフェイン, テオフィリン及びテオブロミンの簡便で迅速な分析法について検討した. ガムを除く固形試料は沸騰水浴中で1時間透析した後, 5時間室温で透析し, 試料溶液とした. ガムは加温後, 熱水抽出を行い, 液状試料は1%リン酸で希釈したものを試料溶液とした. これらの試料溶液をBAKERBOND spe (SO3H) に負荷し, 水で洗浄した後, 2%アンモニア水-15%塩化ナトリウム溶液-MeOH (1:1:2) 混液で溶出したものをHPLC用試験溶液とした. これらの試験溶液は, カラムに Cosmosil 5C18-AR, 移動相にMeCN-0.01Mリン酸緩衝液 (pH3.5) (1:9) 混液を用いたHPLCにより分析した. 本法の回収率は, 90%以上であり, 検出限界はいずれも10μg/gであった.