魚 (ブリ及びカジキマグロ) を加熱して生成する多環芳香族炭化水素 (polycyclic aromatic hydrocarbons; PAH) について調味料 (照り焼き用, 味噌漬用), 加熱方法及び魚の油脂含有量の違いによる影響を調査した. 調味料に漬けて味付けした魚 (総PAH検出量1.57~28.24ppb) より対照としての調味料で味付けしない魚 (総PAH検出量2.69~34.92ppb) の方が総PAH検出量が高かった. 油脂含有量の高いブリ総PAH検出量は1.57~34.92ppb, また油脂含有量の少ないカジキマグロは総PAH検出量2.69~8.71ppbで, 油脂含有量の多い魚の方が総PAH検出量が高かった. 加熱方法 (網焼, 鉄板焼オーブン焼) の違いによるPAH検出量には, 顕著な差は見られなかった.