クコ葉の健康食品としての有効利用を模索する目的で, 抗菌活性成分の検索を行った. その結果, クコ葉のメタノールエキスが抗菌活性を示し, その活性成分の一つが, クコの特徴的な成分である Lyciumoside I であることが明らかとなった. Lyciumoside I は, 胃潰瘍, 十二指腸潰瘍, 胃ガンなどの原因菌と考えられている Helicobacter pylori 菌の発育も抑制した. この化合物は, クコ茶中にも多く溶出することが分かった. 更に, lyciumoside 類の構造活性相関についても検討した.