食品衛生学雑誌
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GCによる酢酸ビニル樹脂中の酢酸ビニルモノマーの分析
杉田 たき子川崎 洋子長田 正大石綿 肇山田 隆
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1998 年 39 巻 6 号 p. 410-414_1

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抄録

酢酸ビニル樹脂 (PVAc) はチューインガムベースのそしゃく調整物質として世界各国で使用されている. PVAc中に残存する酢酸ビニルモノマー (VAcM) の分析法を検討した. PVAcはトルエンに溶解し, FID-GC (DB-1, 0.32mm×30m, 膜厚5μm) により分析した. VAcMの検量線は0.19~9.6μg/mLの間で良好な直線性を示した. この方法を用いて, 国内で流通しているガムベース用PVAc12試料を測定したところ, 6試料よりVAcMが検出された. 本法では, 同時に原料の酢酸及び溶剤のイソプロパノール, 酢酸エチルの定量も可能であった.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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