1998 年 39 巻 6 号 p. 415-420_1
モロヘイヤ (C. olitorius) 及びその加工品中の digitoxigenin (DG) 配糖体の分析方法を検討した. 試料のメタノール抽出液を, 室温下6日間塩酸で加水分解した後, 種子は直接, その他の試料は, シリカゲル固相抽出で前処理し, 逆相HPLCでDGとして分析した. 完熟種子及びその莢には, DGとしてそれぞれ200及び4μg/gの配糖体が検出された. 一方, 茎, 野菜“モロヘイヤ”, モロヘイヤ健康食品, モロヘイヤ健康茶からは, 全く検出されなかった. したがって, 通常の食生活に用いられるモロヘイヤ及び加工品中には, DG配糖体が存在しないものと考えられた.