食品衛生学雑誌
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ガス熱蔵庫に関する研究 (II)
熱蔵による食品の品質変化について
藤原 邦達榊原 義之向井 英治糸川 崇之工藤 節子山口 三郎
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1964 年 5 巻 1 号 p. 63-67

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抄録

第1報に引きつづき本報では熱蔵が食品の水分出納および内部温度に与える影響を計測し, さらに代表的食品についての熱蔵による品質変化を冷蔵室温保存の場合と比較した.
その結果
(1) 水分は蒸気孔全開の場合でも一般に減少する. ただし卵, 砂糖, 塩では例外的に増加する.
(2) 食品の内部温度は庫内温度と比較して, その変動の幅が小さく外表面温度よりも非常におくれて上昇する. したがって庫内温度の指示を過信することは食品衛生上の誤ちをおかすことになる.
(3) 熱蔵, 冷蔵後の食品を室温にもどし, 室温保存分と対照して官能試験を行なった結果, 熱蔵分は冷蔵室温保存分に比べて, 一般に外観, においの点でその品質がやや低下し, また総合的な旨さの点でもやや劣る. しかし味覚, 触覚等の項目ではあまり変化はない.
また以上の品質低下はきわめてわずかであって十分に食用にたえうる程度のものである.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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