小児耳鼻咽喉科
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原著
小児睡眠時無呼吸症候群における術前後の睡眠の質の変化
西村 洋一中田 誠一藤澤 利行鈴木 賢二
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2011 年 32 巻 1 号 p. 96-101

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抄録

  当科において手術加療を行った小児睡眠時無呼吸症候群(小児 obstructive sleep apnea syndrome:以下小児 OSAS)症例のうち,手術前後に終夜 PSG(polysomnograph)検査を行う事が可能であった 7 例について術前後の睡眠構築の変化について検討した。手術治療後の睡眠構築の変化については深睡眠である睡眠段階 3+4 の割合に有意な変化はみられなかったが,浅睡眠である睡眠段階 1 と夜間中途覚醒反応指数については有意に減少をみとめた。小児 OSAS の睡眠構築については脳波所見で覚醒反応を示すことは少なく睡眠構築は保たれ,正常構造を示すことが多いとされているが,本検討では術前後の変化をみとめる結果となった。
  小児 OSAS は AHI(apnea hypopnea index:無呼吸低呼吸指数)の改善のみならず睡眠構築の変化についても注目することが日常診療にとって有用な情報をもたらすと考えた。

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© 2011 日本小児耳鼻咽喉科学会
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