小児耳鼻咽喉科
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ランチョンセミナー
小児鼻アレルギー治療の現状―開業医がしていること・できること―
池田 浩己
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2020 年 41 巻 3 号 p. 272-276

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抄録

いまや国民病の一つともいえる鼻アレルギーの有病率は,2019年に50%に迫っておりなかでもスギ花粉症の有病率が急増している。鼻アレルギーの治療法として,患者とのコミュニケーション,抗原除去と回避,薬物療法,アレルゲン免疫療法(皮下・舌下),手術療法などが鼻アレルギー診療ガイドラインでも推奨されている。適切に鼻アレルギー治療を行うには,その原因を診断することが重要であるが,小児鼻アレルギーは患児の訴えが多岐に富んでおり,しばしば診断困難なケースも経験する。筆者は詳細な問診と,下鼻甲介粘膜や鼻汁の視診から概ね診断は可能と考える。検査は患児への侵襲を考え鼻汁好酸球検査を多用している。治療は投薬が中心であるが,手術加療や適応年齢が5歳に引き下がった舌下免疫療法も積極的に実施している。今回,小児鼻アレルギーについて,和歌山県下耳鼻咽喉科医師を対象に実施したアンケート結果もまじえて診断治療の現状を報告する。

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© 2020 日本小児耳鼻咽喉科学会
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