抄録
平成31年1月に,学校環境衛生基準における「室内空気中化学物質の室内濃度指針値について」において,キシレンの指針値が870 μg/m3から200 μg/m3に改定された。本研究では,愛媛県内の32校40箇所の学校施設の室内空気を捕集し,キシレンなどの指針値対象物質やその他の揮発性有機化合物(VOC)の汚染状況を調べた。その結果,いずれの場所においても,室内濃度指針値対象物質の濃度は指針値を大きく下回り,良好な空気環境であった。鉄骨造の建物では今後室内濃度指針値に追加が検討されている2-エチル-1-ヘキサノールの検出率が高く,特に音楽室や体育館器具庫では指針値予定濃度と同等濃度の検出がみられたが,滞在時間の少ない部屋であるため,問題はないと考えられた。