抄録
開放型燃焼器具とは,燃焼用の空気を室内から取り入れ,排ガスを室内へ排出する燃焼器具のことを指し,住宅では調理,暖房および給湯などに用いられる。特に石油ストーブや石油ファンヒーターは,寒冷地・寒冷時に需要が高い。これら開放型燃焼器具は,熱効率が高いという利点がある一方,その排ガスが室内空気を汚染することがある。本稿では,室内環境学会燃焼器具分科会による特集企画の一環として,住宅用の燃焼器具に利用される気体・液体・固体燃料について概説し,開放型燃焼器具から発生する一酸化炭素(CO),窒素酸化物(NOx)および揮発性有機化合物(VOCs)の生成機構について述べ,“知覚が難しい”燃焼排ガスによる室内空気汚染の事例について紹介する。