室内環境
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パッシブサンプラー捕集/溶媒抽出/大量試料導入HPLC法を用いたカルボニル化合物の室内外濃度調査に関する研究
久米 一成堀池 利行本間 信行山下 晶平房家 正博大浦 健雨谷 敬史
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2007 年 10 巻 2 号 p. 107-120

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抄録
ホルムアルデヒドをはじめとする室内外のカルボニル化合物の分析法として, パッシブサンプラーで捕集し, アセトニトリル水溶液で溶媒抽出し, 大量試料導入法を用いたHPLC/吸光光度法で分離分析する手法を開発した。この手法の定量下限濃度は, 24時間採取の場合, 後述の調査で検出された6種のカルボニル化合物, すなわちホルムアルデヒド, アセトアルデヒド, アセトン, プロピオンアルデヒド, ベンズアルデヒド, ヘキサナールに関して0.001~0.007μg/m3であった。開発した手法を用いて, 静岡市において,2005年度には22カ所, 2006年度には21カ所の公共施設内の延べ413地点と, 2005年度に個人家庭41世帯内の延べ397地点の室内外のカルボニル化合物濃度調査を行った。この結果,ホルムアルデヒドを含め, 6種類のカルボニル化合物が検出された。2005年度の調査で室内環境指針値を超えた測定地点は, ホルムアルデヒドでは, 公共施設11地点, 個人家庭13地点であり, いずれも夏期であった。アセトアルデヒドはいずれも個人家庭で, 夏期に7地点, 冬期に12地点あった。ホルムアルデヒドは公共施設では夏期と冬期の濃度差が大きかったのに比べ, 個人家庭ではそれほど大きくなかった。これは, 個人家庭では夜間も暖房等を使用しているためと考えられた。ホルムアルデヒドは他のアルデヒドとは異なる場所で高濃度となる一方, アセトアルデヒド, アセトン, ヘキサナールでは同一居室から共通して発生している傾向がみられることが判った。
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