繭糸繊度特性の異なる6種類の原料繭を用いて、定繊繰糸シミュレーション実験を行い、繰製後の生糸繊度時系列データの解析を行った。生糸繊度変動の周期性および原料繭特性との関連について検討した結果、細繊度繭糸で繰糸した場合は短い周期での変動を生じた。また太繊度繭糸では、接緒時の繊度上昇が大きく、さらに繭糸繊度曲線の形状によっては接緒後にも繊度上昇を生じることから、目的繊度よりも高い生糸繊度値で推移し、その結果、接緒の間隔が大きくなることが知られた。また同一原料繭でも、目的繊度を大きくするほど繊度変動が短周期で現れる傾向が見られた。