日本シルク学会誌
Online ISSN : 1881-1698
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原著
シミュレーションによる絹布の吸湿過程の解析
山田 晶子
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1999 年 8 巻 p. 33-39

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抄録
 布の吸湿実験で分かった事を基に、数値計算によるシミュレーションで、絹布の吸湿過程を再現した。布の吸湿過程について、2つの仮定を行った。1つは、吸湿過程についても放湿過程と同様に、吸着熱により暖められた布から周囲環境に放出される熱エネルキーと、布に吸着される水分間にはエネルギーバランスが保たれていること。もう1つは、吸湿は布の吸湿時の水分吸着曲線に沿って布の水分率の変化が進むことである。差分法により数値計算した速度定数は実験結果より1.7倍と大きいが、吸湿率、温度、風速の変化はともに実験結果を良く再現した。また、環境条件と素材を変えた数値計算を行い、実験結果と同様の結果を得ることができた。つまり、布の吸湿過程にとって、2つの仮定が重要な要因であることが証明された。
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© 1999 日本シルク学会
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