理科教育学研究
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原著論文
小学生の溶解認識における概念変容の研究
宗近 秀夫
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2002 年 43 巻 2 号 p. 1-13

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抄録

児童の抱く溶解に関する既有概念を科学的概念に変容させるためにはどのような授業構成を行えばよいのか。また,どのような教授ストラテジーを採用すればよいのか。本研究では,実験授業を通して授業改善の視点を明らかにすることを試みた。児童の溶解概念の変容に影響を与える視点として,①粒子概念の導入,② CL I S等の授業モデルで採り入れられているポスター作りを指導過程に位置付けることとした。実験授業の結果,以下の諸点が指摘できる。1. 粒子概念導入の有効性として,粒子を用いることにより視覚的に捉えられない溶解現象のモデル化が容易になる。また,粒子的視点を導入することが,児童の概念形成の手段となることも考えられる。2. ポスター作りについては,児童のイメージ作りや事象のモデル化に際して視覚的に理解を深めていく,また,児童同士の相互作用を通して自分の既有概念を再吟味していく一つの手段として有効だと考えられる。

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© 2002 日本理科教育学会
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