2007 年 48 巻 2 号 p. 45-51
本研究は,既有知識をもとに自身の考えを外化させ,それを観察結果と結びつけて内省を促す学習方法が学習者の理解を深めるのではないかと考え,その効果を探った。学習内容は,維管束のつくりである。予想時に自分の考えを図で表現させ,観察後に予想時に書いた図と観察結果を比較させた。その結果考えを図に書く作業を通して外化し,観察結果を書かれてある図と比較しながら内省を促す学習方法は,維管束についての形態と機能についての知識同士を結びつける効果があることが明らかとなった。