2012 年 53 巻 2 号 p. 369-375
これまで,自作してきた鉄玉浮揚実験器の鉄玉は,透明な容器に収められていたので触れることができなかった。そのため,鉄玉を浮揚させることへの達成感が少なかったように思える。そこで,本研究では,この点に着目し,実験器の具現化を図った。その結果,隙間に非磁性材料をはさんだ二枚の磁石と透明な板を用いた実験器を得ることができた。鉄玉を指でつまみ,磁石の隙間に対して垂直方向に配置した透明な板に接触させ,少し移動させては指を開くという動作を浮揚点が見つかるまで続ける。浮揚点付近に鉄玉が存在した場合,指を離しても鉄玉が落下せずに安定に止まるようになる。このように鉄玉を手で触り活鉄玉の状態を注視しながら浮揚点を探し当てる動作を導入したことにより,以前の実験器を使った時に比べて強い達成感(手応え)を実感することができた。