本研究では,中学校の凸レンズによってできる像についての規則性の理解と光の道筋を作図することで実像ができる位置や大きさを求める技能の向上を目的に教材開発を行った。開発した教材は2つある。1つ目は光源の位置に合わせて変化する光の道筋を観察できる装置である。光学台の実験では観察することができなかった光の道筋を観察できるようになった。2つ目は,光の道筋の変化をシミュレーションで観察できるものである。生徒の端末で操作できること,授業者によって変更できることを重視した。2つの教材を用いることにより,規則の理解や作図の技能の向上が見られた。特に光の道筋が見える装置は,作図の技能の向上に有効であった。