抄録
乳房外Paget病の自験例の中に家族内発症を有する症例が4例あった。3例は兄弟,1例は父と息子であった。これで乳房外Paget病の血縁家族内発症は,15家族報告されたことになる。全家族例を検討し,以下の可能性が示唆された。①乳房外Paget病の家族内発生は実は稀でなく,見逃されている。詳細な問診とprospectiveな聴取がこれを補うであろう。②親子例では,子の方が20年以上若い年齢で診断されていた。関心の高さで説明でき,むしろ一般の症例での発症時期が,病歴で得られるよりも実は若い時期であることが推測される。③家族内発症例では発症部位にも共通性が高く,遺伝的背景の関与を思わせる。