2016 年 31 巻 2 号 p. 118-122
75歳,女性。初診の2ヵ月前より胸部に皮下結節が出現。皮下結節は徐々に増大し,全身にも多発。近医より当科紹介となった。初診時,胸部正中に鶏卵大の紅色腫瘤と体幹,上腕,大腿には母指頭大の常色から紅色の皮下結節が多発していた。CTでは全身の皮下に大小不同の類円形結節性病変が散在するも明らかなリンパ節腫大や内臓病変はみられなかった。病理組織は真皮浅層から皮下組織にかけて大型異形リンパ球が結節状に稠密に浸潤しており,一部でstarry sky patternがみられた。免疫組織化学染色ではCD20,CD79a,CD10,BCL6,BCL2,MUM1,CD5が陽性,CD3,cyclin D1,CD30,TdTは陰性。以上より,皮膚原発のCD5陽性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(CD5+DLBCL)と診断した。R-THP-COP療法を8クール施行し,再発転移なく経過している。CD5+DLBCLは中枢神経再発率が高く予後不良で,比較的に稀であるため文献的考察を加えて報告する。