2024 年 39 巻 2 号 p. 186-191
75歳,女性,島根県出身。初診1ヵ月前に,前腕に瘙痒を伴う紅斑が出現し,徐々に多発した。近医でステロイド外用治療をされたが軽快せず,当科を紹介受診した。初診時,躯幹四肢に辺縁堤防状に隆起する環状の浸潤性の紅斑が散在し,環状肉芽腫様であった。皮膚病理組織では,紅斑部では一部表皮内にポートリエの微小膿瘍を認め,真皮に結節状にリンパ球様単核球と組織球を認めた。浸潤している細胞はCD3,CD4,CD25,CCR4陽性であり,CD7は発現低下していた。中央の退色部では,変性した膠原線維の周囲に組織球を認めた。血液検査では白血球11180/μL,異常リンパ球11.3%と上昇を認め,HTLV-1陽性であり成人T細胞白血病リンパ腫と診断した。初診1ヵ月後に異常リンパ球が急増し,CHOP療法2コース,モガムリズマブ併用CHOP療法4コース,モガムリズマブ単体投与を4コース施行しCRに至った。