2024 年 39 巻 2 号 p. 192-197
Intravascular large B-cell lymphoma(以下IVLBCL)は,びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の一亜型で,腫瘍細胞が血管内で選択的に増殖し,多様な症状を呈する疾患である。確定診断には,腫瘍細胞を病理組織で確認することが必須である。今回我々は,当科で施行したIVLBCL疑診33例の診断確定におけるランダム皮膚生検の有用性の検討を行った。その際,皮膚生検陰性の患者が最終的にIVLBCL以外の確定診断になったか否かに注目した。33例の生検結果は,5例が陽性でIVLBCLと確定診断がつき,1例の死亡例を除く27例が陰性で最終的に全例他疾患の確定診断がつけられた。この結果は,本検査陽性はIVLBCLの確定診断,陰性はIVLBCLの否定を示す極めて特異性の高い検査であることを示唆している。ランダム皮膚生検の有用性を高めるためには本検査の精度を上げる必要があり,そのポイントとして,採取部位は老人性血管腫などの皮疹部を優先,可能であれば3ヵ所以上を,深さは脂肪が十分含まれるように検体を取ることを推奨する。