Skin Cancer
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診断に苦慮した悪性黒色腫の1例
村上 信司松本 由美子中岡 啓喜橋本 公二戸澤 麻美久保 勝彦安齋 眞一木村 鉄宣
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2008 年 23 巻 2 号 p. 158-161

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抄録
65歳, 男性。5年前, 右前頭部の小黒色斑に気付く。徐々に拡大隆起し, この1年で急速に拡大するため, 平成19年1月当科紹介受診。初診時右前頭部に径1cmの青黒色結節があり結節周囲1cm以内に1mm大の同様の小結節が衛星上に散在する。腫瘍から3cm離して骨膜状で切除, 分層植皮した。病理組織学的に明らかな境界部活性はなく, 表皮直下から真皮全層性に色素を産生する紡錘形腫瘍細胞を認め, 分裂像や核異型は少なかった。免疫組織化学的に腫瘍細胞はS-100, HMB-45陽性。病歴から悪性黒色腫と診断し平成19年4月24日右頸部郭清術, DTICとIFN局注で経過観察中, 植皮部辺縁に青黒色斑として, 平成20年4月右耳下腺部リンパ節に腫瘤として転移を認めた。
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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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