Skin Cancer
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聖路加国際病院における10例の斑状類乾癬, 皮膚T細胞リンパ腫に対するNarrow-band UVBを用いた治療経験
三井 純雪四津 里英林 理華原田 晴美衛藤 光
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2008 年 23 巻 2 号 p. 151-157

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抄録

当院では過去5年間に10例の斑状類乾癬, 皮膚T細胞リンパ腫に対してNarrowband UVBを用いた紫外線療法を行った。内訳は局面型斑状類乾癬 (PP) 2例, 菌状息肉症紅斑期 (MF) 6例, Sézary症候群 (SS) 1例, 末梢性T細胞リンパ腫 (TCL) 1例。 治療方法は0.2J/cm2より, もしくは70%nMED量から開始し照射量を漸増した。肉眼的に皮疹が完全に消退したものをComplete Response (CR) と判断した。結果はPP, MF, SSの全症例でCRを得ることができた。CRと判断した時点の平均照射回数/平均累積線量 (J/cm2) はPP: 15.5/10.1, MF: 20/19.4, SS: 51/72.9であり疾患の重症度に従い必要な光線量が増大する傾向があった。TCLの症例は浸潤性紅斑の改善を認めたが, 結節新生は防げなかった。再発はMFの1例, SSの症例にみられた。

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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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