皮膚の科学
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症例
Chromonychia と Pincer nail deformity を伴った川崎病の1例
椿本 和加加藤 晴久山本 恭子
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2014 年 13 巻 2 号 p. 108-111

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抄録

5ヶ月,男児。3日前からの発熱を主訴に近医を受診し,川崎病が疑われ小児科に入院した。発熱後5日目に診断基準を満たし川崎病と診断され,アスピリンの投与と免疫グロブリンの経静脈投与が行われた。発熱後7日目に爪の変形とオレンジ色の色調の変化を認め当科紹介となった。爪の変形と色調から chromonychia を伴う pincer nail deformity と診断した。早期に爪床の血流異常が生じ,病理組織学的検討では,浮腫,血管拡張,細胞浸潤が起こると報告されている。我々の経験した爪病変はこのような血流異常や病理組織学的変化との関連が推測された。Chromonychia と pincer nail deformity はいずれも経過とともに爪は正常化すると報告されている。発熱後2ヶ月目の小児科再診時には,手指の爪は正常化し,足趾の爪は10趾の内4趾にはまだ chromonychia と pincer nail deformity を認めた。これは手指の爪の方が足趾の爪に比べて成長が速いことと関係があると推測された。(皮膚の科学,13: 108-111, 2014)

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© 2014 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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