皮膚の科学
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使用試験
全身洗浄料の皮膚乾燥に与える影響:新規低刺激洗浄料と従来品との使用試験による検討
堤 敦子田中 宏樹小野 雄治梅田(戸上) 久美梅田 幸嗣磯田 憲一波部 幸司西川 政勝水谷 仁
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2016 年 15 巻 6 号 p. 486-492

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抄録
乾燥肌成人女性ボランティアを対象に,新規低刺激性全身洗浄料(nachu 高保湿ボディソープ:ダスキン)と従来品(うるおいボディソープ:ダスキン)を用い,各群15名の二重盲検による4週間の二群並行試験を行った。前腕皮膚の角層水分量,経表皮水分蒸散量に加え,使用感のアンケートと皮膚科専門医による問診・視診で評価した。結果:角層水分量にて両手共に改善傾向が認められ,統計学的には全被験者では左前腕,支給タオル使用者のみでは右前腕で有意な改善が確認され,角層水分量変化量の群間比較も改善をみた。なお,試験期間中に両洗浄剤に起因する有害事象は確認されなかった。以上より,新規洗浄剤が従来品に比し高い保湿性を持つことが考えられた。(皮膚の科学,15: 486-492, 2016)
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© 2016 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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