皮膚の科学
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研究
原発性腋窩多汗症治療におけるソフピロニウム臭化物の 臨床的有効性と患者満足度調査
大嶋 雄一郎石黒 和守渡辺 大輔
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2022 年 21 巻 2 号 p. 79-85

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抄録

Hyperhidrosis disease severity scaleHDSS)が 3 または 4 の原発性腋窩多汗症患者46例を対象に,実臨床でのソフピロニウム臭化物(本剤)の有効性,安全性および患者満足度を調査した。本剤での治療前,治療開始後 4 週時に,HDSS,発汗 visual analogue scaleVAS)および dermatology life quality indexDLQI)合計スコアの評価,患者アンケートを実施した。治療開始後 4 週時にHDSS 1 または 2 に改善した患者割合は82.6%で,本剤の第 3 相検証的試験でのプラセボ群の 4 週時の HDSS 1 または 2 に改善した患者割合41.2%よりも有意に多かった。平均発汗 VAS(±標準偏差)は治療前が 7.3±1.74 週時が 4.2±2.5,平均 DLQI 合計スコアは治療前が 6.5±5.44 週時が 2.3±2.9 であり,いずれも有意に改善した。全体の95.7%(44/46例)が外用を継続することができた。患者満足度は「非常に満足」,「比較的満足」が全体の58.7%と半数以上であった。治療効果を実感した時期は治療開始後 1 週間以内が67.4%と早期であり,治療を受けて良かった点は「塗るだけで手軽に治療ができる」と60.9%が回答した。早期に治療効果が実感できる点や治療の簡便さが患者の満足感に寄与した可能性がある。 (皮膚の科学,21 : 79-85, 2022)

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© 2022 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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