皮膚の科学
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症例
急速かつ広範囲に出現した顔面の嚢腫性痤瘡の1例
園村 真美奥野 愛香古川 福実
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2022 年 21 巻 2 号 p. 91-97

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抄録

13歳,男児。 X 1 月に両頬部に白色面皰,紅色丘疹が出現し,X 3 月に近医皮膚科を受診した。抗菌薬の外用・内服やアダパレンゲル外用で加療をされるも前額部,両頬部全面に膿疱性の病変が急速に拡大し増悪したため X 5 月に当科紹介となった。当科初診時,額部,両頬部,鼻部に膿疱性で触診にてやや硬な病変が癒合し,口周囲は紅色の丘疹を認めた。体幹には皮疹を認めなかった。 臨床所見から嚢腫性痤瘡と診断した。抗菌薬の外用・内服に加え,シクロスポリンの内服,排膿散及湯や柴苓湯の内服,排膿処置,嚢腫内へのケナコルト局所注射を併用することにより新生膿疱の出現は抑制され膿疱性の結節の大部分は平坦化を認めた。嚢腫性痤瘡は尋常性痤瘡の重症型で強い炎症を伴う深在性の炎症性皮疹と考えられており,一般的な痤瘡治療では治療に難渋することが多い。自験例では強い炎症を伴う深在性の炎症性皮疹に対して免疫抑制剤を投与するとともに積極的に排膿処置を行うことで炎症反応が軽減した。また,漢方薬を追加することにより新生痤瘡の増殖が抑制でき免疫抑制剤を減量する際に有効であった。 (皮膚の科学,21 : 91-97, 2022)

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© 2022 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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