2022 年 21 巻 4 号 p. 333-337
2021年の 3 ヶ月間に基礎疾患のない中高年の皮膚感染症患者 3 名が当院を受診した。 3 例ともPanton-Valentine leukocidin(PVL)陽性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)株が検出され,うち 2 株は高病原性の USA300 クローンであることが証明された。これまでの報告では,PVL 陽性菌による皮膚感染症患者の平均年齢は PVL 陰性菌による皮膚感染症患者よりも低く(20.8vs 48.0),関西地区では PVL 陽性 MRSA の有病率は低いことが示されている。自験例から,PVL 陽性MRSA は若年者だけでなく中高年者にも広がっていることが示唆された。さらに,関西地区においても PVL 陽性 MRSA による皮膚感染症を念頭に置く必要があると考えた。 (皮膚の科学,21 : 333-337, 2022)