皮膚の科学
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症例
QuantiFERON®-TB2Gを用いて検討したバザン硬結性紅斑の1例
高松 紘子池上 隆太猿喰 浩子玉井 正光
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2006 年 5 巻 3 号 p. 239-244

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抄録
56歳,女性。2003年6月頃より下腿に皮下硬結を触れる紅斑が出現し潰瘍化。軽快と増悪を繰り返した。病理組織学的に真皮深層から皮下脂肪織にかけて血管壁のフィブリノイド膨化と血管周囲炎症細胞浸潤及び肉芽腫形成を認め,バザン硬結性紅斑と診断。ツベルクリン皮膚反応検査強陽性。活動性結核を認めず。バザン硬結性紅斑は結核との関連が議論されているが,結核感染の新しい診断法QuantiFERON®-TB2G(以下QFT)を用い結核との関連を検討した。QFTは感度・特異度が高く,ツ反の欠点を克服する検査として期待されており,結核発症に至らない潜在性結核感染をも検出する。QFTを用い結核感染の有無を確認することで適切な治療法選択につながると考えた。
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© 2006 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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