抄録
57歳,男性。カルバマゼピン(レキシン®)内服開始38日後に皮疹が出現。Drug-Induced Hypersensitivity Syndrome(DIHS)の診断で第16病日に入院。DICを合併したがステロイドミニパルスで改善,免疫グロブリンは使用しなかった。その後,DIHSの再燃は無かったが,多剤感作を生じた。クロナゼパム(リボトリール®)内服で皮疹が出現,腎機能低下・血小板数の減少もあり,入院加療。ステロイドのみで改善した。市販薬やセフポドキシム プロキセチル(バナン®)でも薬疹が生じた。カルバマゼピンなどについて2回行ったパッチテストでは,いずれもその後に全身に紅斑が出現し,DIHSの皮疹の再燃と考えられた。