皮膚の科学
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症例
播種性血管内凝固症候群を合併した薬剤過敏症症候群の1例
渡辺 智久加藤 大輔神谷 受利
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2009 年 8 巻 2 号 p. 152-157

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抄録
57歳,男性。カルバマゼピン(レキシン®)内服開始38日後に皮疹が出現。Drug-Induced Hypersensitivity Syndrome(DIHS)の診断で第16病日に入院。DICを合併したがステロイドミニパルスで改善,免疫グロブリンは使用しなかった。その後,DIHSの再燃は無かったが,多剤感作を生じた。クロナゼパム(リボトリール®)内服で皮疹が出現,腎機能低下・血小板数の減少もあり,入院加療。ステロイドのみで改善した。市販薬やセフポドキシム プロキセチル(バナン®)でも薬疹が生じた。カルバマゼピンなどについて2回行ったパッチテストでは,いずれもその後に全身に紅斑が出現し,DIHSの皮疹の再燃と考えられた。
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© 2009 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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