皮膚の科学
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脳・免疫系連関とストレス応答
片渕 俊彦
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2009 年 8 巻 Suppl.12 号 p. B586-B593

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抄録

脳と免疫系との間には,相互対話が存在し,神経・内分泌系における外界および内界情報と免疫系にとっての外界(異物,微生物)および内界(腫瘍,自己抗原など)情報のクロストークによる制御機構は,「脳・免疫系連関」という概念でとらえられ,種々のストレス応答に関与していることが明らかになってきた。本稿では,「脳・免疫系連関」モデルとして,(1)拘束ストレスによる脾臓ナチュラルキラー(NK)細胞活性の抑制,(2)遅延型過敏症による接触性皮膚炎における侵害受容C線維の関与,(3)感染ストレス時の疲労の中枢神経機序,について概説し,「脳・免疫系連関」の意義について考察する。

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© 2009 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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