皮膚の科学
Online ISSN : 1883-9614
Print ISSN : 1347-1813
ISSN-L : 1347-1813
アトピー性皮膚炎への心身医学的アプローチ : 認知行動的ストレスマネジメントの効用を考える
坂野 雄二
著者情報
ジャーナル 認証あり

2009 年 8 巻 Suppl.12 号 p. B617-B623

詳細
抄録

アトピー性皮膚炎の症状の維持・悪化には,心理的ストレスや不安といった心理社会的要因が関連していることが指摘されている。また,AD患者は,症状の結果として日常生活が障害されQOLが低下していることも報告されている。本論では,1)AD症状に心理社会的要因が大きく関与し,治療を効果的に進めるために心理社会的要因の改善指導が必要なことを先行研究の展望に基づいて指摘し,2)掻爬行動を理解しその修正の指導を考える際に機能分析の視点を導入することの重要性を指摘し,3)認知行動療法の視点からストレスマネジメントを行うことの重要性を指摘するとともに,4)ストレスマネジメントを行う際の留意点を考察した。

著者関連情報
© 2009 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
前の記事 次の記事
feedback
Top