皮膚の科学
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局所再発を繰り返したエクリン腺癌の1例
磯貝 理恵子宇野 真藤井 俊一郎荒金 兆典川田 暁手塚 正
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キーワード: エクリン汗器官癌
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2002 年 1 巻 4 号 p. 280-284

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抄録

67歳、男性。初診の約6カ月前に頭頂部に約1cmの皮下腫瘤に気付き、近医にて切除を受けた。2カ月後に切除部位に同様の腫瘤が出現した。平成9年10月当院にて拡大切除術を行ったが、1年後に右耳介後部に再発を認め、その後も再発拡大を繰り返し, 最終的に呼吸不全で死亡した。切除標本のHE染色では好塩基性の胞体をもった異型細胞が胞巣を形成していた。免疫染色では, 腫瘍細胞はK7, Ks8.18, K19に陽性であった。Gross cystic disease fluid protein-15 (GCDFP-15), human milk fat globulin (HMFG) には陰性であった。画像診断などの全身検索の結果およびK20が陰性であったことから他臓器腺癌の皮膚転移は否定した。以上より, 自験例をエクリン汗腺分泌部への分化を示したエクリン腺癌と診断した。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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