バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
研究
脳波を利用した独居高齢者用緊急通報システムの開発 : 基礎的検討
宮崎 信次
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2002 年 26 巻 1 号 p. 32-39

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抄録
独居高齢者の孤独死を防ぐ目的で,緊急警報システムを設計しその基本性能を調べた.エレクトレットコンデンサマイクロフォンを用いて撓骨動脈遠位の皮膚上から脈波信号を検出する.信号は増幅・フィルター処理された後,2つの比較器に入力される.第1の比較器(低い閾値をもつ)では脈波を検出し,それが5秒以上現れなかった場合に心停止の警報を出す、第2の比較器(高い閾値をもつ)は体動に由来するアーチファクトを検出し,それが15分以上現れなかった場合に意識不明の警報を出す.4人の被験者による第1段階の実験の結果は本システムの可能性を強く示唆するものであった.
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© 2002 バイオメカニズム学会
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