ものの形は,数学的イメージがもっとも正確のように思われる.しかし,よく考えると,それを形に留めることの難しさがある.形とは,静的であり,動的である.そして,形は,変わっていく.ある時は,より正確に,ある時は,より複雑に,科学的でないが,よりきれいに,ともいえるであろう.それは,山の木々の彩りであったり,組み立て工場の車の姿であったりする.それは,1つの生形である.生きた形を正確に記述すること,表現すること,それは,形を恣意的に捉えることであろう.ものがあり,形があることが,いかに複雑なメカニズムを有うしているか,時代とともに,それが解明され,創造されて,本質的に,ものや形が,正確に美しく把握されることを願ってやまない.